
公共施設のトイレに設置されていた、L型手すりです。
L型手すりというものは、横型手すりと縦型手すりが一体に組み合わされたもので、トイレによく用いられている手すりです。
一般的には、横型手すりは腰を降ろすときに身体を支えるように用い、縦型手すりのほうは、腰掛けた状態から立ち上がるときに、身体を引き上げるように用います。
両方の手すりとも、安心のために手を添える程度の手すりではなく、力を加えて使う手すりです。
ここで見ていただきたいのは、L型手すりのそばに備え付けられている紙巻器です。
本来、このような便器のそばの手すり付近には、他の備品を設置しないほうが、手すりが使いやすいはずです。
しかし、公共施設のような広いトイレでは、壁が片面だけになってしまうこともあって、片面だけの壁に、手すりや紙巻器などの備品類が集中してしまうことになります。
備品類が片面だけに集中した場合、問題になるのは備品類の配置です。
このトイレでは、L型手すりの横手すり上部、縦手すりの手前側に、紙巻器が配置されています。
これでは、横手すりを使うにも、縦手すりを使うにも、紙巻器が邪魔になって使いにくい配置になってしまいます。
このような場合には、紙巻器は横手すりの下部に配置するか、横手すりを取り止めにして、紙巻器自体に横手すりの機能を持たせるべきでしょう。
なにも、トイレの手すりはL型と決まっているわけではありません。