
写真の建物は、単身者向けの賃貸マンションです。
階数は3階建で、2~3年前に竣工した建物です。
ここで見ていただきたいのは、1階部分の窓にシャッターが設けられていることと、その上の階の窓にはシャッターが設けられていないことです。
以前は、マンションの窓部分には、シャッターや雨戸を設けることはありませんでした。
これは、コストをかけないということもありますが、火災時などの救助避難のことを考えてのことでもあります。
シャッターや雨戸がないほうが、いざというときに出入りしやすいからです。
ところが、この出入りのしやすさは、泥棒などの侵入のしやすさにつながってしまいます。
そのため、いざというときに建物外に直接避難可能な1階部分に限って、防犯対策としてシャッターを設けたものがこの建物です。
ちなみに消防関連法規では、1階のように直接外部に避難できるような階のことを、避難階と呼び、他の階よりも消防上の制限が緩くなることがあります。
問題はベランダ外部に取付けられている雨樋です。
この雨樋を使えば、泥棒は簡単に上階に登ることができそうです。
さらに、雨樋を伝って上階のベランダ内部に下りてしまえば、外部からの目にさらされなくなります。
このようなことを防ぐためには、コストアップにはなりますが、雨樋をベランダ外部に設けずに、ベランダ内部の建物寄りに設けるべきです。