
最近建てられたマンションです。
建物のすぐそばに、高木が植えられていました。
樹木と2階ベランダの離れは、1メートルもありません。
身軽な人間ならば、充分に飛び移れる距離です。
しかも樹木の幹は、建物側に寄ってきています。
さすがに、これは防犯上まずいでしょう。
また、防犯上の問題だけでなく、落ち葉が2階ベランダに落ちてしまうことも考えなければなりません。
落ち葉というものは落葉樹だけでなく常緑樹からも落ちるもので、落ち葉の掃除の問題や、さらに落ち葉が雨水排水口をふさいでしまうことも考えられます。
ベランダの雨水排水口がふさがれてしまうと、ゲリラ豪雨のときなどは室内に雨水が入り込む恐れがあります。
それでは、なぜにこのように建物のそばに高木を植えてしまったのでしょうか。
私の考えでは、植栽を考える際に1階平面だけで考えてしまい、2階ベランダの存在を忘れてしまったのではないかと思います。
1階外壁からならば、この木までは2メートルぐらいは離れていること。
さらに、こちらの1階部分がエントランスホールだったからで、エントランスホールならば防犯のことは、住居部分ほど考慮しなくともよいことが考えられます。
外構を計画する際には、直接外構と接している1階部分だけでなく、2階以上のことも考慮する必要があります。